おいしいパンの話をしよう

読む観る食べる、時々遊ぶ。

【旅行】西日本どこでもきっぷでひとり旅②博多編

太宰府天満宮・天開稲荷・竈門神社

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 ひとり旅2日目の朝ごはんは、『如水庵』の生筑紫もち。わらびもちみたいなものだと思っていたらしっかりお餅で、お腹いっぱいになりました。きな粉が香りよく甘さ控えめで美味しかった!

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 ごはん食べたあとは太宰府駅まで電車、そこからバスに乗り換えて竈門神社へ。手水に花が生けられていて綺麗でした。これも花手水って言うのかな?

 

 鬼滅の刃の聖地らしいので人混みが心配でしたが、早めの時間×雨のためか参拝客はほとんど居らず、御朱印も待ちなしでいただけました。社務所も御守りも現代的なデザインでめちゃめちゃ可愛かった〜!

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 紅葉はまだ先だけど、雨上がりの青紅葉もこれはこれで。思いっきり深呼吸したくなる空気!

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 竈門神社参拝後は再度バスに乗り、太宰府駅まで戻って太宰府天満宮へ。平日とはいえ修学旅行生も多く、境内は大混雑。

 

 京都の北野天満宮と比べると、太宰府天満宮は門も本殿も装飾が派手派手!門に飾られたねぶたもカッコいいし、本殿の細工も色鮮やかで見応え抜群。渋い葡萄茶に黄色、緑の組み合わせは映える。

 

 たまたま参拝時に結婚式を挙げている方がいたので、少しだけ見学しました。晴れて良かったなあ。

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 天満宮の後は天開稲荷も参拝。石段めっちゃキツい!!!!!挫折しかけた。

 

 干支の鈴が無く残念でしたが、天満宮とは違うひっそりとした空間で気分が落ち着きます。

 

 奥の院はひっそりを通り越して無音で、薄暗い祠で無数の人形と向き合うのはちょっと怖かったな。「神様に包まれている様で安心した」と言ってる方もいるので、私に後ろ暗いところがあるのかもしれません。

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 天満宮に戻って御朱印をいただいた後はのんびりオヤツを。『笠乃屋』で梅ヶ枝餅と抹茶のセットをいただきました。

 テイクアウト用の店舗は修学旅行生で大行列だったけど、喫茶の方はお客さんも少なくてゆったり。
 
 庭に面した席でボーッと食べるお菓子が歩き疲れた身体に染みます。お抹茶は正直微妙でしたが、梅ヶ枝餅は美味しい!
 ただ、朝ごはんに続きこれまたお餅なのでお腹いっぱいになってしまってあんまり食べ歩き出来なかったのは残念。豚まん食べたかったな〜〜。

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 バス待ちの時間に食べたあまおう葛アイスバー。この状態になるとあまおうも普通のいちごも区別出来ませんが、甘酸っぱくて美味しかった。葛アイスは溶けないので食べ歩きやすくて良いな。

 

鉄鍋餃子と大名ソフト

 太宰府駅からバスで博多駅に戻り、お昼ごはんは博多駅内の『無限餃子』で。店名、一瞬無限列車かと思った。

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 鉄板餃子はひと口サイズなのでそれこそ無限にイケるのでは、と思ってたけど、揚げ餃子ぐらいバリバリに焼かれた皮で食べ応えがあるのでお腹も満ちれば顎も疲れる!!


 本当は有名店の餃子を食べ比べたかったけど、昼営業しているお店がほぼ無く断念。おみやげ店を回ってみたけど、冷凍餃子もあまり売ってないみたい。また博多に来る機会があれば、次は餃子めぐりしたいな〜。

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 食後のデザート、ご当地ソフトに含むかは微妙な大名ソフトクリーム。ソフトクリームでこんなむちむちすることある?!ミルク感も濃厚で、今回の旅行で食べたものの中で今のところNo. 1。人生で食べたソフトクリームの中でもNo. 1かも。

 

本場のもつ鍋初体験


 本場のもつ鍋を食べることを夢見てはや数年、ようやく叶いました。博多在住の友人と。

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(写真撮る前に混ぜちゃった)


 福岡出身の方に教えていただいた『もつ幸』のもつ鍋!もつもスープも美味しいし、なにより一人前のもつの量がめちゃめちゃ多くてビックリ。有名チェーンで食べるときはいつも追加のもつを頼んでいたけど、ココのは食べても食べてももつが出てくるから追加いらなかった。これが本場のもつ鍋か……!

 

 今回は一泊だったので博多グルメ食べ尽くしには程遠かったけど、噂に違わず博多は何食べても美味かった。駅の雰囲気含め、なんとなく名古屋に似てる気がするな〜。
 

 

 

 

 

 

【旅行】西日本どこでもきっぷでひとり旅①山口編

 

 JR西日本の運行区間(博多〜富山ぐらいまで)のJR線(新幹線、特急含む)が乗り放題という超お得なきっぷが発売されたので、数年ぶりにひとり旅をした。

 

 最初の目的地は萩。ずっと行ってみたかったけど、アクセスの悪さ故なかなか訪れることが出来なかったのでこの機に。

 

新大阪から萩まで

 覚悟はしていたけど、萩、本当にめちゃくちゃアクセス悪い!

 

 新大阪〜新山口は新幹線で約2時間だけど、新山口〜萩はJRで3時間orバスで1.5〜2時間。

 しかもJRもバスも本数が少ないので、待ち時間の極力少ない計画を立てても4.5時間掛かりました。レンタカー借りるのが正解なんだろうな〜。免許取ろうかな。

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↑新大阪で売っているのを見つけて大喜びで買ったカルネ。

 

 早朝に出たので新幹線はほぼ寝、萩行きのバスでもボーッと。時々通り過ぎるススキの原っぱに秋を感じたり、近くで見るとミルクチョコレートみたいにツヤツヤの石州瓦に見惚れたり。どの家の瓦もピカピカに見えたけど、そんなに対汚性に優れた瓦なのかなあ。

 

松陰神社松下村塾

 まずは萩観光の時には訪れると決めていた松陰神社から。駅からは遠いけど、東萩駅で自転車を借りれば10分足らずです。

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 めちゃくちゃお腹が空いていたので、とりあえず松陰だんごを食べました。パリッと焼かれたお団子に香ばしい柚味噌ダレが塗られていて美味しい。結構ボリュームがあったので、蕎麦を食べるのは諦めます。

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 お参りをして御朱印をいただいて、傘みくじも。映えスポットなので修学旅行生が大はしゃぎしていた。

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 境内にあった吉田松陰記念館で復習をしてから、いよいよ松下村塾。修学旅行生が何組か居たので、仔細な解説を漏れ聞くことが出来てラッキー。記念館は蝋人形が精巧すぎて結構怖かったです。夜中に見たら泣いてると思う。

 

 松下村塾は思ったより更に小ぢんまりとしていて、日本を変えた人々がこの狭い空間に集まっていたと思うと感慨深い。史跡を訪れたり刀や手紙を見たりするたび、土地や金属や紙は何十年何百年も存在して何世代もの人の手を経ていくことに対して不思議な気持ちになります。

 

明倫学舎・有備館

 松陰神社から自転車で10分ぐらい、明倫学舎に到着。

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 木造の建物は近年まで小学校の校舎として使用されていたそう。見学は無料エリアと有料エリアがあり、無料エリアでは小学校の様子と藩校について、有料エリアではこの地域の世界遺産と幕末歴史が展示されていました。


 歴史コーナーは倒幕に限らず、伊能忠敬の測量技術、解体新書はじめとする医療技術などの解説・展示もあって見応え十分。
 とはいえやっぱり一番テンション上がるのは銃やら大砲やら陣笠がズラーッと並んだコーナー!螺鈿細工の鉄砲筒がキラッキラでカッコよかった。霊山歴史館に展示されている土方歳三の刀も螺鈿の装飾が綺麗で大好きです。

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 昔剣道をやっていたので、有備館(剣術、槍術道場)に入れたことに感動。高杉晋作坂本龍馬とおなじ道場に立ったんですよ。天井が高いから、稽古の声や踏込みの音がよく響いただろうなあ。殿様が見学するための畳敷きスペースがあるのが面白かった。
 この道場、今でも時々剣道の試合で使用されるらしいです。うらやましすぎる。

 

 長州藩=教育熱心!とよく聞いていたけど、実際の明倫館や当時の模型を見ると、改めて環境の良さを感じますね。藩校へ入れるのは身分の高い家の人に限られたけど、長州藩下には私塾も多く、識字率もかなり高かったそう。
 整備された環境だからこそ、優秀な人物を数多く輩出出来たんだろうなあ。

 

高杉晋作生家

 明倫館から5分ほど自転車を漕いで、萩最後の目的地、高杉晋作生家へ。

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 たくさんの展示品がある訳ではなく、ただただ生家を見学出来るというだけなのですが、茶室のある家を見て「ああ、武家の出なんだなあ」と感じたりして、それなりに行った価値はありました。高杉晋作の息子の写真は初めて見た!

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 時間が無かったので木戸孝允旧邸は諦めたけれど、夏みかんソフトだけはしっかり確保。外で食べるには寒すぎたけど、ソフトはさっぱりほろ苦くて美味しかったです。

 

関門トンネルを渡って福岡へ

 レンタサイクルを返却した後は、またトロトロと何時間も電車に揺られて下関へ行き、そこからバスに乗り換えて関門トンネル人道へ。

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 「折角だし歩いて県境を跨ごう」という完全な思いつきでしたが、これまたバスの乗り継ぎが悪く、最後の方はほぼ競歩。県境を跨げるのは嬉しいけど、地下だと景色も何も見えないので地上から渡った方が良いと思います!

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 夜ごはんは『たかせ』の瓦そば。山口名物ですが、門司港レトロの店舗の方が行きやすかったのでトンネルを渡ってから。ホンモノの瓦そばを食べてみたかったので満足です。思っていたよりも蕎麦がパリパリで美味しかった。

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 ごはんを食べたあとは門司港駅から小倉へ行き、新幹線で博多まで。


 出身者をして「本当に何も無いから1日も潰せないよ」と言わしめた山口県ですが、幕末オタクなら行って損は無い土地だと思います。交通の便は最悪だけど!
 ただやっぱり、博多駅に着いて都会のやかましさに包まれた時は異様に安心しましたね。

 

 明日は朝から博多観光。JR九州の範囲になるのでどこでもきっぷは使えないけど、何十分も電車を待つ必要は無さそうなので安心です!
 梅ヶ枝餅が食べたいな〜。

 

 

 

【映画】『燃えよ剣』の山田涼介がパーフェクト沖田だった

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 映画『燃えよ剣』観ました。製作決定が報じられたのは確か土方歳三資料館で兼定を見た年だったので、かれこれ2年ぐらい待ったはず。

 

 原作の大大大ファン的な感想を述べます。キャストは最高、脚本は気に入らん!!!!!

 

 キャストは本当にものすごく良かった。発表されたときは「岡田くんが土方〜?綺麗過ぎんか?」「鈴木亮平の近藤と山田涼介の沖田は良さそう」とか思っていたけど、いざ観てみると、燃えよ剣の美化されまくった土方と岡田くんは親和性が高い!殴る蹴るの喧嘩スタイルを取り込んだ殺陣も斬新で面白かったです。

 

 鈴木亮平の近藤、伊藤英明の芹沢あたりもすごくしっくり来たし、はんにゃ金田の藤堂もちょっとズレてる感じがボンボンっぽくて良かった。そしてなにより、山田涼介の沖田よ!!!

 司馬遼太郎が書く沖田のイメージ=愛嬌があって可愛い、純粋、土方近藤への忠誠から来る冷酷さがある、が全部詰まった理想の沖田だったんですよほんとに。土方との兄弟みたいなやり取りも微笑ましい。

 

 原作の良い場面、特に新選組解体以降の展開が削られまくった脚本は正直残念だったけど、まああの原作を2時間ぐらいに収めるなら京都時代メインになるのは仕方ない。ともかく、山田沖田のおかげでチケット代分の満足感は得られました。ありがとう山田涼介。

 

 後半かなり端折りながら進んでいくので幕末史苦手な方にはキツいかもしれませんが、キャストのファンや幕末オタクは是非!

 

↓もちろん原作もめちゃくちゃオススメです

 

 

2020年まとめ

 

 2020年は本を80冊ぐらい、漫画を200冊ぐらい読みました。春先にカラマーゾフの兄弟を読み通せてうれしくなり、海外文学に手を出した一年。最近は韓国や台湾の方が書いたエッセイ、小説が気になり始めてちょこちょこ読んでいます。積立投資を始めたり簿記の資格を取ったりした一年でもあるので、そういう本についてもいずれはまとめられたらいいな。

 

 

 

 

小説

夏物語/川上未映子
夏物語 (文春e-book)

夏物語 (文春e-book)

 

 AID(非配偶者間人工授精)を取り扱った作品。人工授精を望む人、人工授精によって生まれた人、様々な立場から「子を成すこと」の責任が問われている小説です。読み終えた後(読んでる最中から?)、自分はこの世に生まれることを望んでいたのだろうかと考え始めてしまってものすごく苦しかった。読んで良かったけど、読まなければよかったとも思っています。

 

車輪の下で/ヘッセ 
車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

 

 『学生時代に読むべき本』みたいなまとめでよく挙がっている小説ですが、親になってから読んでも思うところがあるのではないかな〜というかあってほしいです。上司のお子さんの受験話を聞いているときにハンスのことが思い起こされて、ろくに顔を見たこともない子のことが心配になってしまった。

 

流/東山彰良
流 (講談社文庫)

流 (講談社文庫)

 

 正直なところストーリー自体はよく覚えていません。が、血液の温かさや水滴が落ちる音の不気味さが未だに頭にこびりついている。こういう生温かい文章が好きです。

 

 

ノンフィクション

蓼食う人々/遠藤ケイ
蓼食う人々

蓼食う人々

  • 作者:遠藤ケイ
  • 発売日: 2020/05/07
  • メディア: 単行本
 

 ただただ好きなんですよこういう本が。「食べ物」ではなく「生き物」を食らっている人たちの話。五十嵐大介さんのリトルフォレスト(リトル・フォレスト(1) (アフタヌーンコミックス))が好きな人は好きなんじゃないかな。あれよりはもう少し生々しいけど。色々な猟についても書かれていて面白い。股間で魚獲るやつとか。

 

 

マンガ

チェンソーマン/藤本タツキ

 チェンソーの悪魔と契約した主人公が悪魔と戦うダークアクション。ハマりすぎて10年ぶりぐらいにジャンプを買いました。感情を得ることで生まれる絶望がデカすぎて心臓が5つぐらい握り潰されますが、ストーリーも絵もキャラクターも大好きで何度も繰り返して読んでいます。アニメ化と続編が発表されたので2021年も引き続きハマる予定。

 

 

 

『家の中で迷子』になる本

 

 

坂口恭平『家の中で迷子』


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さっぱり意味のわからないはなし。

そもそも、わかるためのはなしじゃないんだろう。

 

文章に意識を委ねるようにして読んでいると、目を閉じてから眠りに落ちるまでの、とろとろと心地のよい感覚に陥った。

 

不思議な本だなー。

 

 

 

『オペラ座の怪人』を憎めないという話

 

 

劇団四季オペラ座の怪人』を観た。

 

オペラ座の怪人はわかりづらい作品だという感想をいくつか見かけていたのでやや不安だったけれど、ずいぶんと前に翻訳版を読んだことがあったのでストーリーについて行けないということは無かった。逆に言えば、まったくの初見では厳しいのかもしれない。

 

 

公演が始まってすぐに実感したミュージカルの特権のひとつは、手品のようにあっという間に入れ替わる舞台セットを楽しめること。

夢のようにきらびやかな仮面舞踏会や頭の上を通り過ぎるシャンデリアも鮮烈だったけれど、地下湖で揺れるたくさんの蝋燭が不気味でうつくしくて印象的だった。

 

 

ほんのすこしでも考えてみれば、いくら悲しい過去を抱えているとはいえファントムのしたことは紛いのない悪なのだとすぐに気がつくのだけれど、それでもやっぱり孤独な静けさが充満する地下湖で独り消えたファントムを嫌いにはなれないのが不思議だし、作品やキャラクターの魅力だなあ。醜い自分に与えられた愛する人からのキスが自分の為のものではないというのがあまりにも悲しくて、最後はすこし泣いてしまった。

 

 

2時間40分はあっという間とはいえない時間で、そのあいだずっと集中して観ているのは疲れるしお尻も痛いしで結構大変なのだけれど、そんなことは吹き飛ばしてしまうライブはやっぱり素晴らしい。また観に行きたいな。

 

 

 

 

ちなみにオペラ座の怪人フィギュアスケートでもよくテーマとされる作品で、近年では無良崇人さんのプログラムが大好きでしょっちゅう見返している。白手袋を仮面に見立てるという衣装のアイデアが素晴らしいと思います。

 

 

 

 

『冷たい家』に住んでみたい気もする

 

 

たまに、と言うには高すぎる頻度で本のジャケ買いをすることがある。

 

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冷たい家 』もそのうちの1冊。

黄色い小口が可愛いなと思って手に取ったのだけど、これが結構おもしろかったので当たりを引いた気分になった。

 

 

 


フォルゲート・ストリート一番地―そこにはミニマリストで完璧主義者の建築家エドワードが手がけた家がある。最先端テクノロジーによって制御された立方体の建物。簡潔さが追求された室内。エドワードの厳しい審査をパスした者だけがここに入居を許される。だがこの家に住む女性たちには、なぜか次々と災厄が訪れるのだった―。この建築家は一体何者なのか?この家に隠された秘密とは?交錯する語りから驚愕の真実が明かされていく―映画化決定の新時代サスペンス。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー

 

物語は、とある家の現在の住人(ジェーン)と、過去の住人(エマ)の視点が交互に繰り返されながら進む。

この「繰り返されながら」というのがミソで、バックグラウンドの異なる2人の女性の生活パターンが反復しながら徐々に1つに収束されていく薄気味悪さ、湧き上がる違和感と危機感からページを捲る手が止まらない。

特に終盤、視点の切り替えがどんどん速くなり、ある場面を最後に過去の住人であるエマの視点がぷっつりと途切れるところは最高にエキサイティング。

 

 

 

舞台となる家の無機質さは、AIに管理される未来への皮肉のように感じたけど、これがまた不気味さを深めてくれておもしろかった。

最新テクノロジーによる管理ってすごく良いもののように思えるけど、対象の把握→管理ときたら次はコントロールだもんなあ。これだけで十分ホラー作品になりそう。

 

 

 

さらなる反復をほのめかすようなエンディングも含めてサスペンスの王道パターンだなとは思ったけれど、「ミニマリスト」や「AI」と言った現代的な要素が取り入れられていてわたしはとても好きな小説だった。

家がどんな風に映像化されるのかがすごく気になるので、映画が公開されたらぜひ観に行きたいな〜。